原作:久住昌之、作画:谷口ジローによるハードボイルド・グルメ漫画。輸入雑貨商を営む主人公・井之頭五郎(いのがしらごろう)が、一人で食事をする様子を淡々と描く。雑誌『月刊PANJA』(扶桑社刊、現在休刊)誌上で1994年から1996年にかけて連載された。その後、兄弟誌の『週刊SPA!』にて復活し、以後不定期連載の形で2015年まで新作が発表された(2017年に作画の谷口ジローが逝去)。

 主人公の井之頭五郎が、仕事で訪れた様々な土地で食事するエピソードを1話完結で描く。登場する店は「グルメ」という言葉から一般的にイメージされる高級店や流行りの店ではなく、街に溶け込むように年月を重ねた大衆食堂や個人店がほとんど。五郎が独りで食事を楽しむ様子が自身の独白と共に描かれるスタイルは、それまでのグルメ漫画には見られない内容で以後、多くのフォロワーを生んだ。

 2012年には松重豊主演でテレビ東京系の連続ドラマとしてシリーズ化。海外にもファンが多く、フランス、イタリア、スペイン、ドイツ、ポーランド、デンマーク、ブラジル、中国、台湾、韓国で翻訳版が発売され、中国ではウェブドラマ化もされている(舞台は台湾)。また2019年には『孤独のグルメ』の企画発案者で初代の担当編集者である壹岐真也によって小説化された。

This article is a sponsored article by
''.